毒親持ちの苦悩「親を責めてはいけない」の呪縛

毒親に育てられた人の悩みは、親との関係だけではありません。
自分の辛い経験を他人に話すことにも、大きなハードルがあります。

毒親持ちは理解されない

親についての不満を第三者に相談すると、こんな言葉が返ってくるのではないでしょうか。
「親だって完璧じゃない」
「親も人間だから間違うだろう」

愛されて育った人は、親に抑圧されながら育った人の気持ちが理解できません。
そのため毒親持ちの人に釘を刺してきます。

「子供を愛さない親はいないから親と仲良くしろ」
「いい年して反抗期なのはみっともない」

そんなふうに(良かれと思って)指南してくるのです。
悪気はないのでしょうが、これは無知の暴力です。

なにも好き好んで親を嫌いになっている人はいないでしょう。
長い年月をかけ、いろんなことがあり、その結果として嫌いにならざるを得なかったのです。
そして毒親に育てられた人のトラウマは、常に現在進行形です。

わかってもらえない・理解してもらえない さらに孤独に

一度でも叱責に似た返答をされてしまうと、毒親持ちの人はその苦悩を他人に話せなくなります。
「これを言ったら非難されるかも」と思い、自分でストッパーをかけてしまうのです。

しかし、悩みを口に出せないのは孤独です。
親とも良好な関係を築けず、そしてそれがきっかけで他人にも心を閉ざしてしまう、毒親に育てられた人は人間関係の形成が困難になります。

私が悪い…罪悪感でさらに傷つかないで

毒親に育てられた人は、親を疎ましく思う自分を自分で責め続け、そして他人から叱責されることでさらに自罰感情にさいなまれます。
これでは救いがありません。

そういったことで苦しんでいる人は、自分で自分を庇うようにしてください。
毒親に育てられた人が親を良く思えないのは一種の防衛です。
親を好きになれない、親と仲良くできないからと言って、毒親に育てられた人が自分を責める必要はありません。

親や周囲の人はあなたを冷たいと言うかもしれません。
でも、あなたは毒に侵された状態です。
物理的に親と離れていても、親への恐怖、管理されている感覚でがんじがらめになっています。

まずは、自分を守る段階です。
自分の精神的健康を第一に考えてください。

0 件のコメント :

コメントを投稿