毒親の連鎖を断ち切る…自分が毒親にならないための4か条

「子育て方法は遺伝する」
そんな言説があります。

これは、毒親に育てられた人にとっては重大な問題です。
毒親の呪縛に苦しむ人にとって、その連鎖を断ち切りたいと思うのは切実な願い。

そこで、毒親の連鎖を断ち切る方法を考えていきます。

毒親にならないための4つの方法

自分がしてもらったことを再現してしまうことはあるかもしれません。
毒親にならないためには、以下の4つに気を付けてみてください。

【毒親にならない方法】
・子供と対等であるということを意識する
・されて嫌だったことを書き出してみる
・専門家や周りの人に協力を仰ぐ
・子供に謝れる親になる

それぞれ詳しく説明していきます。

子供と対等であることを意識する

毒親には、「子供を支配しよう」と言う気持ちがあります。
毒親にならないためには「親と子は人間として対等である」ということを意識することが必要です。

これには違和感を覚えるかもしれません。
そんなことを言ったらしつけができないじゃないか、と。

しかし、親と子は人権を持った対等な個人なのです。
子供は経験や知識がないので大人が「教える側」、子供が「教わる側」になるだけで、そこにあるのは役割分担です。
上下関係ではありません。

そのため、子供があなたの言うことを聞かないこともあります。
子供がいわゆる「おとなしいいい子」でなくとも、それによってあなたが悪いわけではないのです。

子供は対等な個人だと思うことで、コントロールしようという感覚から脱却することができます。

されて嫌だったことを書き出してみる

自分がされて嫌なことはしないーーー
これは当たり前のことですが、とても難しいことです。
特に毒親に育てられた人はそれ以外の子育てを知らないので、知らないうちに自分が嫌だったことを繰り返してしまいます。

まずは「自分がいいやだったこと」を明確にするために、紙に書き出してみましょう。
その時、以下のことをきちんと書き出すことが大切です。

①状況:いつ・どんなときに
②親の行動・自分の行動:親が何をしたか・それに対する自分の発言・行動
③自分の感情・反応:どんな気持ちだったか、どんな感情が湧いたか、どんな体の反応が起きたか
④影響:思い出すたびにどんな感情や考えが定着するか

そして本当はどうされたかったかも書き出してみましょう。
可視化して整理することで、毒親のようなふるまいを制御することができます。

専門家や周りの人に協力を求める

子育ては大変ですよね。
一人で背負うとパンクしてしまいます。

イライラしていると普段できることでもできなくなってしまったり。
配偶者、友人などと話すなど、自分の息抜きの場所を作っておいてほしいです。

周りの人に頼れないときは、ツイッターの子育てアカウントや行政の相談窓口に頼るのもいいでしょう。

「楽をしていてはだめだ」
「自分は親失格」
などと思わないでください。

自分を大事にするのは他人を大事にするための前提条件です。

心身が健康でないと、毒親にならない配慮などできません。
まずは人に頼る、楽をすることも仕事だと思ってください。

謝れる親になる

これが一番大事かもしれません。

子供が
「自分はこれがいやだった。辛かった。」
と言っても、毒親は
「そんな風に思うお前が悪い」
と子供を責めます。

少しでも
「そんなふうに思っていたなんて知らなかった。ごめんね」
と言ってもらえたらどんなに救われたか。

子供の拒否の意思表示を否定するのは
「お前の感情は不当だ。親の都合よく子供は振る舞うべきなのだ」
というメッセージを子供に与えます。

反対に親が謝ることができれば、子供は
「嫌だと思った自分の感情は正当なものだ。受け入れたもらえた」
と思うことができます。

人間関係で信頼を失わせるのは2回目のミスです。
人を傷つけてしまうことよりも、それを謝れないことのほうが、信頼関係を破壊するきっかけになります。

子供の意思表示に耳を傾け、謝ることができれば、親子関係は深刻なものにならないでしょう。
「間違えないこと」を目指すのは難しいですが、「間違ったら謝ること」はきっとできるはずです。

「毒親になりたくない」本人の努力で連鎖を断ち切ることは可能

「毒親」という言葉は、親との関係に悩む人々の悩みを可視化して多くの人を救ったのと同時に、親として子どもに関わる人を脅す言葉でもあります。

毒親に育てられた人は、
「自分は毒親ではないだろうか」
「ひどいことしてしまっているのではないだろうか」
と自分を責めてしまいます。

毒親に育てられた人がその連鎖を断ち切ることは、自分の経験と向き合うことでもあり、とても辛いことです。
でもそれをしようとしている人は優しい人です。

毒親にならない努力をしている人は、自信を持ってください。

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